青汁新聞【ケールの成分や効果、レシピなどを紹介】

南国中央病院・副院長 速瀬啓純(はやせよしずみ)先生のコラムや遠藤青汁の新商品、ケールを使ったレシピなどを紹介しています。

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【青汁新聞 No.58】  平成16年(2004)7月1日  青汁についてのお話   

投稿日:2017年9月26日 更新日:

【青汁新聞 No.58】
平成16年(2004)7月1日

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青汁についてのお話
島根医科大学名誉教授 遠藤青汁友の会会長 遠藤治郎 博士
(写真/57_jirohakase_f.jpg)

日本で初めて青汁を考案し、広めはじめたのは、故・遠藤仁郎博士です。今回はご子息であり、お父様の意志を継承し、遠藤青汁友の会を通じ、青汁普及に努められている、遠藤治郎博士に、あらためて青汁の生い立ちや、その他近年ますます重要になってきた生活習慣病の予防と治療についても触れながらお話を頂きました。

青汁は、戦後間もなく内科医であった私の父、遠藤仁郎博士が地域住民や患者さんの健康増進のために考案したものです。京都大学医学部第二内科(現・京都大学内分泌代謝内科)を出て倉敷中央病院に奉職していた博士は、1940年ごろ発表されたマッカラム博士の栄養新説に出会います。「緑葉はそれ自体が栄養的に完全な食品であるのみならず、その豊富なビタミンやミネラルによって栄養素の体内利用を促進するため、カロリー・蛋白質の必要量が少なくてすむ。」戦中戦後の食料不足による市民の栄養状態の悪化に悩まされ、その救済策を必要としていた彼にとって、これは大きなヒントとなりました。乏しい食料の栄養素を最大限に利用するためには十分な量の緑葉を取れば良い。誰にでもできて安上がりな方法として、彼は緑葉の搾り汁を飲むことを考案しました。そこで病院指定の清浄野菜園を作り、季節の様々な野菜を栽培して新鮮な搾り汁を取り、病院で青汁給食を始めました。体調が良い、術後の患者の回復が早い、などの好評を得て愛飲者は徐々に広がり、地元の小学校でも希望者に青汁を配るようになりました。しかし一年を通して新鮮な緑葉を手に入れるのは大変です。そこに1956年ごろ、ケールという野菜が輸入されました。これは周年栽培が可能で葉が大量に取れ、かつビタミン、ミネラル、カロチン、食物繊維などの成分が非常にバランスよく含まれるという特徴を持っていました。ケールを材料に使えるようになって初めて広い地域への青汁の供給が可能になったのです。

(写真/nirohakase.jpg)


青汁は魔法の薬ではなく食品の一部です。食の栄養バランスを改善し、栄養素密度を高めるために、緑の菜っ葉を十分に取るための方便です。ですから本当は、自分で安全な野菜をつくり、自分で葉をすりつぶしてすぐに飲み干すのが理想といえます。
三大栄養素といわれるのが糖質、蛋白質、脂質ですが、食事の中にこれらをバランスよくとりこみ、身体のなかではこれらの栄養素を完全に燃やして有毒な老廃物をつくらないようにするには、ミネラルやビタミンなどが十分にあることが必要です。たとえば獣肉はカロリー蛋白質が豊富で、精白米は糖質が豊富ですが、どちらもビタミン、ミネラルに乏しいので、必ずビタミン、ミネラルの豊富な緑の菜っ葉を、肉や米を食べる量に応じてたくさん摂らなければなりません。これまでの大規模な疫学調査の結果から、平均的な日本食をとるとき、一日五百グラム程度の緑の野菜を取ることが勧められています。「緑の、しかも安全で、質の良い菜っ葉を、できるだけ生でたくさん食べよう。食べにくいなら搾り汁(青汁)にして飲もう。」そうすることで、食の改善が図られるというのが、食料不足が解消してからも遠藤仁郎が戦後一貫して主張してきたことです。目指すところは、食の栄養素バランスの偏りをただし、食の誤りのためひき起こされるからだの不調を除き、病気を防ぎ、また病気の治りをよくしようというものです。そのひとつの方便として青汁というものがあるということをお分かり頂ければ、私の喜びこれに勝るものはありません。

(写真/57_hatake.jpg)

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「マイ箸」を知っていますか?

『マイ箸』とは自分のお箸を持ち歩いて、環境のことを少しでも考えよう!という運動です。たった1本の割り箸ごとき・・・と思う方もいると思いますが、毎日お箸を見ると一瞬でも一秒でも「環境」について考える。その習慣こそが大切だということ。内田ゆみさんはそのメッセージを森林大国高知県から発信しつづけています。
(写真/57_myhashi1.jpg)

・・・

はじめまして、高知市神田の内田ゆみです。活動を始めて、この5月で丸5年になります。どんな活動かというと、割り箸を使わずに自分のお箸(マイ箸)を持ち歩くことの提案です。
割り箸は間伐材で作られていると、今でも多くの人は信じています。私もそうでした。でも違います。その95%以上が輸入木材、そしてその70%が中国産の白樺だと知りました。国産の間伐材で作られたものは高級料理店で出される、木目や香りのあるものです。地球にとって、人にとって大切な木を、たった一度使用しただけで簡単に捨ててしまう私達日本人。何のためらいもなく、そのことの持つ意味に気づくこともないままに。
このマイ箸は、もうひとつの大きな付加価値を持っています。売り上げの一部が、エチオピアに植林をし、子供達に環境の大切さを伝え続けているグループに送られているのです。そのグループはNGO「フー太郎の森基金」といいます。エチオピアのラリベラには2000年7月からこれまでに、この基金によって約13万5千本の木が、子供達や村の人々の手によって植えられました。私達のグループ「バンブー・ララ」もアフリカの大地に皆様のご協力によって送ったお金での植樹登録がされています。悲しいできごとの多い今、木を植えることは「希望」を植えること。難しくなく、日常の生活の中で誰でもできる活動こそが、継続と広がりを生むと思っています。
この度、遠藤青汁の会社の環境を守ることへの取り組みを知りました。そして、『マイ箸』を広めたいとホームページで紹介してくださっていることを知り、大変嬉しく思っています。(「土佐マイ箸ネットワーク」というネットワークまで作ってくださっていて・・・)20本から始めた『マイ箸』も、もうすぐ1万本になろうとしています。5年で1万人。1年で2千人『マイ箸』人口が増えた計算です。今や、多くのグループが『マイ箸』の持つ意味に気づき、活動に取り入れようとしています。
私達「バンブー・ララ」は、高い技術を習得したスタッフが箸袋を創作しています。作り方もいつでもお気軽にお尋ね下さい。自分で作るのが一番と思います。この活動を通して出会った多くの人々に感謝しています。
(写真/57_myhashi2.jpg)

〈土佐マイ箸ネットワークホームページ〉
http://www.geocities.co.jp/Athlete/7899/myhashi1.html

〈バンブー・ララ〉
tel.(088)834・3582
あなたもオリジナルの箸袋を作ってみませんか?お気軽にお問い合わせ下さい。

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