【青汁新聞 No.70】
平成19年(2007)11月1日
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医療現場からのメッセージ
「メタボリックシンドローム〜メタボリックシンドロームのメカニズム&予防法〜」
〈私がお伝えします〉
南国中央病院・副院長 速瀬啓純(はやせよしずみ)先生
(写真/hayase_dr.jpg)
肥満は、「脂肪細胞」に中性脂肪が過剰に沈着した状態です。「脂肪細胞」が大きくなると糖尿病・高血圧の元凶となるホルモンや、動脈硬化・血栓に関係するホルモンが大量に分泌されるため、多くの生活習慣病が引き起こされます。また逆に、痩せればホルモン分泌量は正常化されることが知られています。
肥満の判定にはBMI[体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)]が用いられます。BMIが22ぐらいの人は死亡率が最も低く、26を越えると生活習慣病などの合併症が増えることから、日本肥満学会はBMI25以上を肥満と定義しています。また、合併症と認める肥満を『肥満症』といいます。我が国では肥満者が約2,500万人に達しており、その中の1,100万人は糖尿病・高血圧・膝関節症などを合併した『肥満症』であることが判っています。
原始社会から現代に至るまで、人類の大多数は飢餓の状態にさらされていました。食糧不足の状況下では摂取したエネルギーを最大限吸収し、消費エネルギーを最小限にすることが、生存のため極めて重要だったことは疑う余地がありません。この目的のため少ないエネルギーで生活が送れるように「倹約遺伝子」という遺伝子が発達したと考えられています。この遺伝子を持つ人はそうでない人と比較して肥満や糖尿病になりやすいとされています。「倹約遺伝子」を持っている人の割合は、日本人は世界の民族で3番目に高く、我々の先祖は厳しい飢餓環境で生き抜いてきたことが想像されます。その日本人が過食・飽食の状態に陥っているのですから生活習慣病が増加しているのは仕方のないことかも知れません。
過剰なカロリー摂取を抑えるためには、腹八分目の食事をし、間食を控えること、そして食物繊維を食前あるいは食事の際に十分に摂ることです。遠藤青汁はケールの食物繊維が豊富であり、食前の摂取が勧められます。
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「メタボリックシンドローム」
最近特に耳にするこの名前。あなたは大丈夫ですか?
運動不足や食べすぎなど、身体に負担がかかる習慣が影響して発症する「生活習慣病」の増加が近年問題になっています。40歳から74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームかその予備軍で、その数は約1,960万人と推計されています。(平成16年・厚生労働省調査)
生活習慣病の代表ともいえる「高血圧」や「高脂血症」、「糖尿病」などの発症・悪化には、腸のまわり、または腹腔内の「内臓脂肪蓄積」が強く影響しています。
内臓脂肪が過剰に溜っていると、これらの生活習慣病になる可能性が高くなり、いくつかのものを併発する可能性もあります。しかも、仮にそれぞれの病気の程度が“軽症”だったり、まだ病気とは診断されない“予備群”だとしても、動脈硬化が急速に進むことがわかっています。メタボリックシンドロームの人は狭心症や心筋梗塞などの心臓病や脳卒中などを発症する危険性が普通の人の30倍以上あるといわれています。
メタボリックシンドロームとは、動脈硬化を促進させる生活習慣病を複数持っている状態のことで、肥満・高脂血症・高血圧・糖尿病の危険因子が重なった状態を言います。既に以上のような診断を受けている場合は肥満を含んで3つ以上があれば、メタボリックシンドロームとみなされます。
これらの症状が進行する前にまずは食べ過ぎや飲みすぎ、栄養バランスに気を使い食生活の改善に気をつけることです。そしてすでについてしまった内臓脂肪は皮下脂肪に比べて蓄積されやすい性質がありますが、エネルギーを消費することで解消されやすいという特徴もあります。
このことから、体を動かして内臓脂肪を使ってしまうことがメタボリックシンドロームを解消する良い方法と言えます。
もちろん、すでに「高血圧」や「高脂血症」「糖尿病」などと診断されている場合は、それらをしっかり治療していくことも大切です。
●あなたの腹囲は何センチ?
腹囲はメタボリックシンドロームの診断基準のひとつです。腹囲はウエストサイズのことですが、腰の一番細い部分を測ったサイズではありません。おへその高さで水平に測ったサイズです。
正確な腹囲の測り方
(1)服を脱ぎ、背筋を伸ばしてまっすぐ立つ。
(2)大きな息をしたり、おなかをふくらませたり、へこませたりしない。
(3)おへその高さで水平にメジャーを回す。
正確に腹囲を測った数値が、男性85cm、女性90cm以上の場合は、メタボリックシンドロームになる危険性が高いので、内臓脂肪を減らすことが大切です。
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メタボチェック
あなたのメタボリックシンドローム度をチェック!あてはまる項目をチェックしてください。
□朝食は食べない。
□昼食は定食より一品料理が多い。
□魚より肉が好き。
□野菜はあまり食べない。
□間食、夜食が多い。
□早食いである。『ながら食い』をする。
□濃い味付けの料理が好き。
□満腹になるまで食べる。
□甘いものや清涼飲料をよくとる。
□休日はごろ寝ですごす。
□エレベーター、エスカレーターにすぐ乗る。
□定期的に運動をしていない。
□最近太ってきた。
□酒を飲むことが多い。
□たばこを吸っている。
〈判定〉
15のチェック項目のうち、あなたはいくつ該当しましたか?
■2個以下
おなか回りは20代と同じですか?気をゆるめるとすぐ太ってきます。チェック箇所が0と2とでは大違いです。まずは肥満防止を心がけ、チェック箇所0を目指しましょう。メタボリックシンドロームは子どもの間でも増加しています。家族ぐるみで肥満防止を!
■3〜5個
あなたはメタボリックシンドローム予備軍です。最近ベルトがきつくなっていませんか?食生活の見直しと運動不足の解消で肥満を防止しましょう。毎日体重を測定し、標準体重に戻すことから始めましょう。BMIでは18.5〜24.9が普通体重です。
■6個以上
あなたは肥満に加えて高血糖、高脂血症、高血圧などがありませんか?メタボリックシンドロームにいくつかの疾患が重なった複合生活習慣病は大変危険です。一度内科を受診し、医師の指導のもとで動脈硬化などの予防、改善に努めましょう。
〈BMIを知っておきましょう〉
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)=あなたのBMI
(例)
身長165cm、体重60kgの場合・・・60kg÷1.65m÷1.65m=BMI 22
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〈今季のひとこと〉
ナッパ食べよう 青汁のもう 世界中から わらわれぬよう
(医学博士 遠藤 仁郎 著 「若死に長生き」より)
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私の体験談〜愛飲者様の声〜
●青汁で風邪しらずに
青汁を13年以上飲んでいます。健康で毎日感謝で暮らしています。台風でケールがないときは錠剤を飲んでいました。おかげさまで風邪もひきません。青汁のお陰です。ありがとうございます。(坂出市・堺 様)
●青汁で美肌!
青汁を飲み始めて1年以上たちますが、以前にも増して肌が白くなり、ツルツルになった気がします。周りもビックリです。女性にはおすすめしたいですね!(広島市・二井 様)
●体質改善の一環として
私は貧血と虚弱体質だったため、青汁を体質改善の一環として始めたところ3年目にして貧血だった数値が正常値に改善され、風邪や疲れも幾分良くなってきたように思います。今後も愛飲します。(松山市・松田 様)