青汁新聞【ケールの成分や効果、レシピなどを紹介】

南国中央病院・副院長 速瀬啓純(はやせよしずみ)先生のコラムや遠藤青汁の新商品、ケールを使ったレシピなどを紹介しています。

青汁新聞

【青汁新聞 No.43】 平成12年(2000)10月1日  青汁で健康を守る

投稿日:2018年2月6日 更新日:

【青汁新聞 No.43】
平成12年(2000)10月1日

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青汁で健康を守る
〈健康の土台は毎日の食事〉

●理想的な栄養素の配分
私たちが健康であるためにも、また病気を治すためにも必要な「バランスのとれた完全な栄養」というのは、どういうものを言うのでしょうか。栄養学では、一日の必要量を次のように教えています。

熱量 2,000〜2,400カロリー
タンパク質 70〜80g
カルシウム 0.8〜1.0g
ビタミンA 4,000〜5,000国際単位
ビタミンB1 1.0〜1.5mg
ビタミンB2 1.0〜1.5mg
ビタミンC 40〜50mg

しかし、理想的に言うと、カルシウムは1.5g以上、ビタミンAは5000国際単位以上、B1とB2は各2.0mg以上、Cは100mg以上とることが理想的です。

なぜバランスが必要か

では、なぜバランスのとれた栄養がたいせつなのでしょうか。私たちの体は、機械にたとえられます。それも、きわめて複雑な構造と機能を持った、精密オートメーション機械です。
機械を作るには材料が必要ですがこの機械の構成材料に当たるのが、血や肉になるタンパク質、骨や歯になるカルシウムです。
また、機械を動かすには燃料が必要ですが、これに当たるのが糖質、脂質、タンパク質です。
機械には、燃料の燃焼を良くするために必要な空気、機械の運転をスムーズにする潤滑油が不可欠ですがこれに相当するのがカルシウムをはじめとする各種のミネラルやビタミンです。カルシウムなどのミネラルやビタミンが十分にあると、燃料(糖質、脂質、タンパク質)は完全に燃焼しますから、それだけ燃料の摂取量が少なくてすみます。その分だけかすのたまり方も少ないわけですし、潤滑油も十分ですから、機械の運転はスムーズであり、すり減りは少なく、長持ちします。

不足しがちなビタミン、カルシウム

ところが、実際には、大多数の人は、理想的なバランスの栄養の取り方をしていません。というのは私たちが日常食べている食品には、これらの栄養素が色々組み合わされて入っています。しかし、それらの食品の栄養素がどうなっているかは、専門家ならともかく一般の人にはわからないからです。
そこでついつい従来の習慣どおりの食事をつづけることになります。普通の人は、口当たりのいいもの、食べやすいものを食べますが、そうすると、どうしてもカルシウムやビタミンが不足してくることになります。
カルシウムやビタミンが不足すると、燃料が不完全にしか燃えません。燃え方が悪ければ、燃料をたくさん入れなければ、必要なだけの馬力を出すことができません。そうすれば、その分だけかすのたまりが多くなり、運転が不調になってきます。また潤滑油が少ないために、機械の動きがギクシャクしてきます。
こういう状態で運転を続けると、機械が早くすり減り、熱を持ち、ついには火を出して壊れてしまうことになるわけです。

不完全な食事は体力のむだづかい

これと同じように、不完全な食習慣では、取り入れた熱量やタンパク質を十分にこなし切れず、むだが多くなります。
そして、むだが多くなればなるほど、多量の食べ物を取らなければ体がもたなくなり、それだけ体に無理をさせることになります。この結果、体はしだいに弱くなり、抵抗力は減り、病気にかかりやすくなり、早く年をとるということになります。
進歩した医薬のおかげで平均寿命こそ延びましたが、元気なままで天寿を全うする人が決して多くないのはこうした栄養のまちがいが原因と考えられるのです。

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ノムラファーム便り

 

大豊町の豊永駅の近く東土居地区に、高知県土木部河川課が、吉野川の一支流南小川流域の降水量を監視する目的で、雨量計を設置しています。

年/A:7〜9月の合計降水量/B:年間降水量/A/B(%)
平成7年/676mm/欠測/-
平成8年/669mm/1,666mm/40%
平成9年/1,126mm/2,167mm/52%
平成10年/960mm/欠測/-
平成11年/1,773mm/3,238/55%

表は南小川流域の過去5年間(平成7年〜11年)の降水量を比較したもので、Aは7〜9月の3ヶ月間の合計降水量、Bは年間降水量を示す。数値は高知県気象年報より抜粋。

ちなみに南小川流域は、夏から秋の時期のケールを供給する重要な生産地です。
この観測結果を見ると、過去3年間は年間降水量の半分以上が7〜9月の3ヶ月間に集中し、この期間の実際の降水量も合計1000mmに達するか、それ以上の大雨だったことがよくわかります。
一方、今年は7、8月ともに少雨で、8月分のデータがまだ公表されていないためあくまでも推測ですが、例年の1/3〜1/2くらいの降水量で近年にない少雨の夏だったのではないかと思われます。
ところで、ケールは地中海沿岸の岩や石がごろごろむき出しになった地中海性気候と呼ばれる少雨地帯が原産地の植物です。湿潤よりもむしろ乾燥を好むケール本来の性質に、今夏の天候がうまくマッチした結果、近年になく順調な原料の確保が可能となっていると考えています。今後、台風と秋の長雨の影響が気になるところですが、今年は、この時期に被害が発生する可能性が大きいことを前提に、新潟・群馬・山梨の3県に合計一町三反の作付けを行い、いつでも原料(ケール)の供給ができる体制をととのえています。
さらに、冬期の原料(ケール)確保の準備もすでに始まっています。8月下旬に種をまき、9月中旬から定植できる大きさに育て、9月末までに定植作業を修了し、11月下旬〜12月上旬から収穫できるよう契約農家の方々と共に頑張っています。

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青汁QアンドA

(Q)青汁を飲み始めようと思いますが、いつごろから始めるのが最も適当でしょうか。
(A)材料や器具があるなら、思い立ったが吉日で、今すぐ始められるのがいいでしょう。一般的に言うと、10月〜11月頃が適当だと思います。と言うのは、多くの野菜は、10月〜11月が味の良くなるときなので、こうした野菜からとった青汁は比較的飲みやすいからです。

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腹の皮の運動

健康体操でも、美容体操でも腹の皮を動かすいろいろの運動がある。
しかし、どこでも、いつでもやれるものではないので、つい億劫になって、やめてしまいがちだ。そこで、少々欲は深いが、ある目的をもってやることだ。

【一】胃や腸のはたらきをよくする運動
「腹を走らす」といって、ペコペコ、前後に早く動かす。また、腹の皮をよじるように左右に動かす運動。食前にやると、腹が減って食がすすむし、食後にやれば消化をたすける。

【二】大腸のはたらきをよくする。つまり通じをよくする運動
腹の皮を後ろの壁におしつけるように、力を入れて腹をへこます。腹をふくらますのと交互にやってもよいが、へこます方がよいようだ。

【三】肝臓のはたらきをよくする運動
まず、上から横隔膜をおし下げるように、うんと力む。次に、肝臓をおし上げる気持ちで、力を入れて腹をへこます。
つまり、上と下から肝臓をしぼるか、もむつもりで、おし下げ、おし上げする。

これらの体操は、いずれも、呼吸とあわせてやってもよいし、無関係にやってもよい。いつやってもよいし、臥ていてやっても、座ってやっても、立っていてやってもよいが、二だけは排便のときやると効果的だ。
便秘ぐせの人は、便所にかがんで力むかわりに、ひい、ふう、みい、と数えながら20〜30回、50〜60回、100回と、力んで腹をへこましたり左右に振り動かしていると、やがて便は下りて来て、うまく出てくれる。

(遠藤仁郎先生著、-誰でもできる健康法-「自力で守ろう」より)

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